病院医療情報システム(HIS)連携版 歯科電子カルテシステムWith

導入事例

大津赤十字病院 様

大津赤十字病院 様

歯科に特化したシステムを当院に合わせてカスタマイズしたことで算定ミスが減り、
月に50件あった医事課のレセプト修正作業を減らすことができました。
外来も約2時間近く早く終わらせられるようになりました。

歯科口腔外科部長 荒木郁子様、歯科衛生士 奥村裕子様、事務部 医療情報課長 兼 情報システム係長 橋本智広様、事務部 医事課主事 早井菜子様に、With導入の背景やその評価について詳しく伺いました。

算定ミスやレセプト修正を減らすべく新たな歯科システムの導入を検討

歯科口腔外科部長  荒木 郁子様

歯科口腔外科部長 荒木 郁子様

『歯科カルテシステムWith』導入前の課題をお聞かせください。

2020年まで使っていた歯科の電子カルテシステムは、医科の電子カルテのいわゆるオプション機能。歯科専門のシステムではないため、歯科医にとっては使い勝手の良いものではありませんでした。歯式の入力こそできるものの、病名や処置の入力が面倒で、かつミスも出やすいシステムだったのです。そのため、算定ミスが毎月たくさん発生していました。
特に当院は医師の入れ替わりが激しく、早い人だと半年ほどしか在籍していないこともあるため、操作に慣れてミスが少なくなる頃にはいなくなってしまうことも。中でも経験の浅い先生や研修医が来られた場合は、保険算定のルールが細かいところまで頭に入っていないこともあって、なかなか算定ミスが減らない状態が続いていました。
また算定ミスの修正に、月末は何時間も時間を割く状況に苦慮していました。そうした状況を改善するため、新たな歯科システムの導入を考えるようになったのです。

院内外からの高い評価が『歯科カルテシステムWith』導入のきっかけ

歯科衛生士  奥村 裕子様

歯科衛生士 奥村 裕子様

『歯科カルテシステムWith』導入に至った経緯を教えてください。

当時、歯科口腔外科に勤務していた歯科医師のひとりが、実家の歯科医院で使っているWithなら、便利だし算定ミスも出ないと強く推薦されたのがきっかけです。その後、院内外の歯科医師や歯科衛生士にWithの評価をヒアリングしたところ、非常に高く評価している方が多かったので導入を本格的に考えるようになりました。中には「Withがないと仕事が回らない」とまで言う先生もいたので、期待度は高かったです。
そして複数の候補の中から、当院が求める条件をすべて満たして、かつコスト面でも折り合いがつく金額だったということで、With導入を決定しました。

算定ミスが出ていたとはいえ、オプションとして歯科が内包された電子カルテシステムを使っている中で、外部連携する『歯科カルテシステムWith』を導入することに反対意見などはありませんでしたか?

なかったです。なぜなら事前に、現状のシステムでは算定ミスやその修正が多いこと、かなり入力が面倒だという話をしっかり歯科以外のスタッフにも伝えて、導入賛成を求める取り組みを行っていたからです。逆に「そんなに歯科のレセプトは大変だったのか」と、他科の先生や医事課のスタッフがより協力的になってくれたくらいです。

大津赤十字病院の歯科口腔外科が求めていた条件とは…?

事務部 医事課 主事  早井 菜子様

事務部 医事課 主事 早井 菜子様

歯科システムに求めていた条件と、それが『歯科カルテシステムWith』でどのように達成できたのかを教えてください。
<電子カルテシステムと連携ができ、正しい診療録として電子カルテに残る>

現在も医科で使っている電子カルテシステムと繋がることと、記載したカルテが診療録として使えることは、導入にあたっての最低条件でした。もちろん問題なく連携できましたし、指導監査に耐えうる診療録が残せていますので、満足しています。

<算定ミスが出にくいシステム>

当初の目的だった算定ミスも大きく減らせました。病名を入力すれば、画面が切り替わって次に選ぶべき選択肢が出たり、選んではダメなものは選択自体が出来なくなっていたりと、そもそもミスが起きにくいシステムになっている点は、ありがたいですね。きっと歯科のことが分かっている専門家が作ってくれているのでしょうね。使いやすいです。

<カスタマイズ性が高い>

システムのカスタマイズもたくさんやっていただきました。例えば、よく使う文面をクリックで出せるようにしたり、カナでしかできなかった病名検索を漢字でもできるようにしたり、当院だけのカスタマイズを行ったことで、入力が格段に楽になりました。
特に当院では、医科と歯科で患者さんを紹介し合うことも多いので、医科側に伝える文面をすぐに出せるようになった点や、医科の難しい病名を検索しやすくカスタムできた点は、非常に役立ってくれています。

<サポート対応が良い>

以前の電子カルテシステムで困っていたことのひとつが、サポート対応でした。歯科のことを分かっていない担当者が対応することで話がかみ合わなかったり、時には返事を数ヶ月単位で待たされたりしましたが、With導入後はそういうことが一切なくなりました。スピード感を持ってしっかりした対応を心がけてくれているのも、高く評価しているところです。

医事課のレセプト修正作業を減らすことが出来ました。

事務部 医療情報課長  兼 情報システム係長  橋本 智広様

事務部 医療情報課長 兼 情報システム 係長 橋本 智広様

『歯科カルテシステムWith』の導入効果をお聞かせください。
<医事課の修正作業が減少>

算定ミスが減ったことで、医事課によるレセプト修正作業を減らすことが出来ました。以前は多い時には月に50件以上の修正が発生していましたが、ここ数ヶ月は0件になりました。また、ちょっとした修正や確認で、医事課側から医師や歯科衛生士に電話で確認する機会も、1日2~3件から、2週間に1回程度に減りました。
保険請求業務の手間や無駄の軽減に大きく役立ってくれていると実感しています。

<外来終了時間が約2時間短縮>

歯科に特化したシステムを、さらに当院向けにカスタマイズして、カルテの入力そのものがスムーズになったことで、入力作業に掛かる時間も大きく減りました。以前は患者さんひとりに3分~10分近くかかっていた入力作業が、慣れれば1分程度で出来るようになったのです。その結果、同じ時間でより多くの患者さんを診られるようになり、外来の終了時間が大幅に短縮されました。
以前は、午前診療が14時を過ぎることも多かったのですが、今では12時過ぎには大抵の場合、終わります。約2時間短縮したことで、お昼ご飯の時間を確保でき、午後の手術に余裕を持って臨めるようになりました。

システム導入前後のレセプト修正件数の比較

歯科システムは現場のニーズに即した使い心地かどうかが重要

『歯科カルテシステムWith』の先行ユーザーとして、導入を検討している病院歯科に向けてメッセージをお願いします。

医科と歯科の電子カルテシステムは、同じメーカーで揃えたほうが良いと思っている方も多いと思いますが、実は決してそんなことはありません。Withならいろんなメーカー製の電子カルテシステムと上手く連携できますし、より現場のニーズに即した使い心地を実現してくれます。
また、サポートもしっかりしているので、安心感という面でも非常に優れています。迷っているなら、ぜひ導入をおすすめしたいですね。きっと役立ってくれると思いますよ。
大津赤十字病院の歯科にとっても、Withやメディアという存在は、今やなくてはならない頼れる存在となりました。

Withとメディアが先駆者となっての医科歯科連携の推進に期待

診察室内の端末でWithを操作する荒木様

診察室内の端末でWithを操作する荒木様

最後に今後の展望についてお聞かせください。

今は院内・院外共に、医科歯科連携の重要性がどんどん高まってきている時代です。しかし実際には様々な問題を抱えているため、なかなか実現は難しいのも現実です。
例えば当院の話で言えば、周術期の患者さんの口腔ケアの需要に対してマンパワーが不足しており、すべてを受け入れられない状態だったりします。ただしWithの導入によって、連携自体はやりやすくなってきましたので、出来れば今後はスタッフを増やして対応できるキャパシティを広げていきたいですね。
また大きな話としては、地域の開業医さんや他の総合病院との連携がもっと進めば良いという思いもあります。しかし歯科の電子カルテはまだ標準化がされていないため、メーカーが違うとスムーズなやり取りはなかなかできません。メディアさんにはぜひ、「外付けの歯科専門システムを提供する企業」という立ち位置を活かして、標準化の枠組みを作る先駆者になっていただけることを期待しています。

お客様プロフィール

大津赤十字病院 様
大津赤十字病院 様
所在地
〒520-8511 滋賀県大津市長等一丁目1-35
敷地面積
23,713.9平方メートル
病床数
684床
URL
診療科名
内科、血液内科、リウマチ科、糖尿病・内分泌内科、神経精神科、脳神経内科(神経内科)、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、腎臓内科、緩和ケア内科、小児科、新生児内科、外科、消化器外科、乳腺外科、肝臓外科、膵臓外科、胆のう外科、整形外科、形成外科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、救急科、歯科口腔外科、病理診断科
大津赤十字病院は滋賀県大津市に居を構える総合病院。1904年に滋賀県庁近くに日本赤十字社滋賀支部病院としてスタートし、1943年より大津赤十字病院に改称された。現在は37の診療科と684床の病床数を持つ総合的医療機能を備える病院として、「高度救命救急センター」を始めとする急性期医療や、非常災害救護の拠点となる「基幹災害拠点病院」としての役割を担っている。さらには「地域医療支援病院」、「がん診療連携拠点病院」、「総合周産期母子医療センター」、「一次脳卒中センター」の承認・指定も受け、地域の住民の健康増進や安心の提供に日々邁進している。

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